「原則課税」で消費税の還付申告をする場合は、「消費税の還付申告に関する明細書」を添付する必要があります。
作成の手順は下記の通りです。
※ここでは「農業簿記での入力のしかた(操作手順)」についてご案内いたします。
消費税の還付申告に関する明細書の「書き方(どのように記載したらよいか)」について、詳しくは管轄の税務署または関与税理士にお尋ねください。
<操作手順>
A.「消費税の還付申告に関する明細書」の画面を表示させる
1.「申告」→「消費税」→「消費税申告書作成」をクリックします。
2.「消費税 集計条件」画面が表示されますので、集計条件を指定して[集計開始]ボタンをクリックします。
3.「消費税申告書設定」画面が表示されますので、それぞれ必要な内容を入力し、[設定]ボタンをクリックします。
※「消費税申告書設定」の詳細については「消費税申告書を作成する方法(原則課税)」のQ&Aをご参照ください。
4.画面右上の[還付明細]ボタンをクリックすると、入力画面が表示されます。
(簡易課税用の場合、[還付明細]ボタンは表示されません)
B.「消費税の還付申告に関する明細書」の内容を入力する
入力画面は、次の6つのタブに分かれています。
1.「還付申告となった主な理由」タブ
還付申告となった理由のうち主なものを1つだけ選び、チェックを入れます。
その他に該当する場合は「その他」にチェックを入れて、還付となった理由を簡潔に入力します。
2.「主な課税資産の譲渡等」タブ
経理方式や、本年中に譲渡した固定資産について入力します。
(ア)経理方式
「税抜」・「税込」を選択します。
ここでの選択は、印刷時にどちらに「○」を付けるか指定するもので、金額には影響しません。
(イ)固定資産の明細
[入力]ボタンをクリックし、本年中に譲渡した業務用の固定資産(課税)のうち、取引金額が100万円以上の資産の上位5番目までを入力します(金額は円単位です)。
3.「主な輸出取引等の明細」タブ
本年中に輸出取引があった場合に入力します。
(ア)主な輸出取引等の明細
[入力]ボタンをクリックし、取引金額の合計が上位5番目までの取引先について入力します(金額は円単位です)。
(イ)輸出取引等に利用する主な金融機関、主な通関業者
輸出取引等に利用する主な金融機関、主な通関業者を直接入力します。
4.「仕入れ金額等の明細」タブ
仕入控除額の基礎となった金額の明細などを入力します。
(ア)経理方式
「税抜」・「税込」を選択します。
ここでの選択は、印刷時にどちらに「○」を付けるか指定するもので、金額には影響しません。
(イ)事業所得の明細
金額は入力済みの仕訳の税区分をもとに自動的に集計されますが、手入力での修正もできます。
自動的に集計される金額については、下記a~dをご参照ください。
a.仕入金額(製品製造原価)・・・「生産原価」科目の計
但し、「期首農産物以外棚卸高」、「期末農産物以外棚卸高」、「育成費振替高」に金額がある場合は、「生産原価 計」から差し引いた金額になります。
b.必要経費・・・「販売費・一般管理費」「営業外費用」「繰入額等」科目の合計
(「集計分析」→「集計」→「合計残高試算表」から確認できます)
c.固定資産等の取得価額・・・減価償却資産登録の新規取得した資産の「取得価額」の合計
(「資産台帳」→「減価償却資産登録」から確認できます)
※圧縮記帳を行っている場合は、[固定資産台帳]から取得価額を確認いただく必要があります。
d.左のうち課税仕入れにならないもの・・・消費税区分が課税以外(非課税や不課税)になっているもの
(「申告」→「消費税」→「消費税集計一覧表」から確認できます)
(ウ)不動産所得の明細
所得区分が「不動産所得」である部門の経費や、事業区分が「不動産」である固定資産等の取得金額は、「不動産所得」欄に集計されます。
(エ)その他の所得
所得区分が「その他事業所得」「利子所得」「譲渡所得」「一時所得」「雑所得」である部門の経費などは、「 所得」欄に集計されます。
(オ)[ 所得]ボタンをクリックすると、所得の種類が入力できます。
(カ)課税仕入れ等の税額の合計額
消費税申告書の付表2-3の、「差引 控除対象仕入税額」(26欄)の数字が反映されます。
この数字が、上の「課税仕入高の合計額」に対する消費税額と一致していない場合は、固定資産取得時の仕訳伝票などを見直してください。
※消費税額は、下記のように算出します。
【税率10%の場合】
税込・・・「課税仕入高の合計額」×7.8/110
税抜・・・「課税仕入高の合計額」×7.8/100
【軽減税率8%の場合、】
税込・・・「課税仕入高の合計額」×6.24/108
税抜・・・「課税仕入高の合計額」×6.24/100
(キ)課税仕入れ等の税額の合計額を直接入力したい場合
画面右下の「課税仕入れ等の税額の合計額を手入力する」にチェックを入れると直接入力ができます。
金額は円単位で入力します。
5.「主な棚卸・原材料・固定資産等の取得」タブ
(ア)棚卸資産・原材料等
a.経理方式
「税抜」・「税込」を選択します。
ここでの選択は、印刷時にどちらに「○」を付けるか指定するもので、金額には影響しません。
b.主な棚卸資産・原材料等
本年中に取得した、業務用の棚卸資産・原材料等を入力します。
[入力]ボタンをクリックし、1件あたりの取引金額が100万円以上の取引先のうち、上位5番目までを入力してください。
金額は円単位です。
(イ)固定資産等
a.経理方式
「税抜」・「税込」を選択します。
ここでの選択は、印刷時にどちらに「○」を付けるか指定するもので、金額には影響しません。
b.主な固定資産等
本年中に取得した、業務用の固定資産および繰延資産を入力します。
[入力]ボタンをクリックし、1件あたりの取得価額等が100万円以上の資産のうち、上位5番目までを入力してください。
金額は円単位です。
6.「令和XX年中の特殊事情」タブ
本年中に特殊事情があった場合は、全角40文字×3行以内で入力します。
7.入力完了後は、[設定]ボタンをクリックして内容を保存します。
C.「消費税の還付申告に関する明細書」を印刷します。
1.「消費税の還付申告に関する明細書」を印刷する場合は、画面右上の[印刷]ボタンをクリックし、印刷ダイアログ画面にて「消費税の還付申告に関する明細書」にチェックを入れます。
2.[プレビュー]ボタンより印刷イメージを確認後、印刷を実行してください。