入力された文字がUnicode(ユニコード)と呼ばれる文字コード体系の文字の場合、ソフトウェア上で表示させるには特別な制御をしないと表示することができません。
Unicodeの文字コード体系を表示させる処理をしてしまうと、製品自体の動作に支障が出てくる可能性がありますので、弊社製品では表示させることはできません。
文字入力の際に文字が正しく変換できない(変換文字が『?』と表示される)場合や、入力したい文字が変換候補に表示されない場合は、入力したい文字を「外字エディター」を利用し、外字として作成・登録してから使用します。
外字を作成する手順につきましては、Microsoft社様のホームページに記載されている内容を基にご案内します。ご不明な点は、お使いの文字入力ソフトメーカー様にお問い合わせください。
※なお、外字で登録した文字につきまして明細書等の印刷帳票では印刷されますが、PDFのデータは出力されません。
また、電子申告・申請用のデータには、電子申告・申請側でエラーが出る可能性がございます。他の文字で代用していただくことをお勧めします。
例:「髙」の場合は、「高」に代用する等
<操作手順>
Ⅰ. 「外字エディター」の起動方法
「外字エディター」を使用して外字を作成するには、次の手順で操作します。
1.「外字エディター」を起動します。
Windows11/10の場合
キーボードの「Windows」キーと「R」キーを同時に押し、「ファイル名を指定して実行」画面を表示します。
名前欄に「eudcedit」と入力し、[OK]をクリックします。
管理者のパスワードを要求するダイアログボックスが表示された場合は、パスワードを入力して[OK]をクリックし、確認を要求するダイアログボックスが表示された場合は、[続行]ボタンをクリックします。
2.「「外字エディター」」画面が開き「コードの選択」画面が表示されます。
まず、外字として登録するために使用されていないコードをクリックし、次に[OK]をクリックします。
ここでは例として、[F040]の[0]を選択しています。
Ⅱ.外字の登録方法
「外字エディター」で外字を作成するには、元々ある文字をコピーする方法がもっとも簡単です。
パソコンに「Micorosoft Word」がインストールされている場合と、インストールされていない場合で操作方法が異なりますので、それぞれお使いの環境に合わせて手順をご参照ください。
A.「Micorosoft Word」がインストールされている場合
例として「髙(たか)」を作成します。
1.「Micorosoft Word」を起動し、外字登録したい文字を入力します。ここでは例として「髙」を入力します。
2.入力した文字を選択して右クリックし、「記号と特殊文字」をクリックします。
3.「記号と特殊文字」画面が表示されますので、コード体系が「Unicode(16進)」となっている状態で、表示されている「文字コード(C)」の内容をメモに控えます。
※表示されている「文字コード(C)」が5桁以上の場合、下記の手順では外字の登録ができません。
『B.「Micorosoft Word」がインストールされていない場合』の操作を行ってください。
例:「𠮷(よし)」の場合
4.メモに控えましたら、「記号と特殊文字」画面を[キャンセル]で閉じ、「Micorosoft Word」も終了します。
5.「外字エディター」画面を表示し、画面上部のメニューバー「編集」メニューから「文字のコピー」をクリックします。
6.「コード」欄に手順3番でメモに控えたコードを入力して、[OK]をクリックします。
7.文字の作成が完了しましたらメニューバーの[編集]をクリックして、[同じコードで保存]をクリックします。
B.「Micorosoft Word」がインストールされていない場合
※登録したい文字のコードが5桁以上の場合も、こちらの方法で登録します。
例として「𠮷(よし)」を作成します。
1.「外字エディター」画面上部の「編集(E)」メニューから「文字のコピー(Y)」をクリックし、「文字のコピー」画面を表示します。
2.「文字のコピー」画面下部の[フォント名(F)]ボタンをクリックし、コピーする文字が登録されているフォントを選択して[OK]ボタンをクリックします。
3.コード番号一覧でコピーする文字(今回は「吉」)をクリックし、[OK]ボタンをクリックします。
4.表示された文字を元に加工します。以下の手順①~⑥をご参照ください。
①一画目と三画目の両端のマスの差を数えます。
②左側にあるパレットの「鉛筆」を使用して、三画目の両端を一画目と同じ長さに書き足します。
③左側にあるパレットの「消しゴム」を使用して、一画目の両端を①で数えたマスの数だけ消します。
■パレットの機能を上から順に説明します。
a:鉛筆
キャンバスをクリックすると、1 マス塗りつぶします。右クリックで、消すこともできます。
b:ブラシ
キャンバスをクリックすると、正方形で 4 マス塗りつぶします。右クリックで、消すこともできます。
c:直線
キャンバスをクリックしたまま起点を設定し、任意の場所でクリックを離して終点を設定します。2 点の間に直線が表示されます。
d:四角形
キャンバスをクリックしたまま起点を設定し、任意の場所でクリックを離して終点を設定します。2 点を対角線にもつ四角形が表示されます。
e:塗りつぶし四角形
キャンバスをクリックしたまま起点を設定し、任意の場所でクリックを離して終点を設定します。2 点を対角線にもつ四角形が表示されます。ただし、四角形の中は塗りつぶされています。
f:楕円
キャンバスをクリックしたまま起点を設定し、任意の場所でクリックを離して終点を設定します。楕円、または円が表示されます。
g:塗りつぶし楕円
キャンバスをクリックしたまま起点を設定し、任意の場所でクリックを離して終点を設定します。
楕円、または円が表示されます。ただし、楕円の中は塗りつぶされています。
h:四角形選択
キャンバスをクリックしたまま起点を設定し、任意の場所でクリックを離して終点を設定します。
2 点を対角線にもつ四角形の範囲が表示されます。この範囲の内側にあるものを選択しており、
[コピー] や、[切り取り] ができます。
i:自由選択
キャンバスをクリックしたまま起点を設定し、任意の場所でクリックを離して終点を設定します。
この範囲の内側にあるものを選択しており、[コピー] や、[切り取り] ができます。
黒く塗りつぶされた部分を、1 マスずつ消すことができます。
5.文字の作成が完了しましたらメニューバーの[編集]をクリックして、[同じコードで保存]をクリックします。
Ⅲ.作成した文字の使用方法
例:[設定]→「社員情報設定(個別入力)」で氏名を登録する方法
Windows11/10の場合
1.氏名の欄で「がいじ」と入力しキーボードの[F5]キーを押します。
2.「IMEパッド-文字一覧」画面が表示されます。
[文字カテゴリ]欄を下にスクロールし、『シフトJIS』をクリックします。
※IMEのバージョンによっては、キーボードの[F5]キーを押下してもIMEパッドが表示されない場合があります。その際には、通知領域にある入力モードのボタン(「あ」や「A」など)を右クリックして、表示されるメニューから「IMEパッド」をクリックしてください。
3.[文字カテゴリ]欄にある『外字』をクリックします。
作成した外字の文字が表示されますので、入力したい文字をクリックします。
4.「がいじ」と入力していた箇所に、選択した文字が表示されます。[Enter]キーで確定します。
5.外字を入力しますと、フリガナ欄にも外字の文字が入力されます。
入力後にはフリガナ欄を確認し、修正します。