顧客王ではお客様の顔写真や地図情報などを画像として登録することができます。
このときjpg形式の画像を指定しても、データベースにはbmp形式で取り込まれるため、元のファイルよりも大きいサイズで保存されます。
このため、登録に時間が掛かったり、動作が遅くなったり、データベースの領域を圧迫し顧客データの登録可能件数が本来の登録可能件数よりも少なくなります。
あらかじめ画像を圧縮したり、画像の解像度(ピクセル)を小さくしたりすることにより、上記のような状態を防ぐことができます。
画像を圧縮または小さくしたい場合は、以下の操作を行ってください。
※顧客王15以前の製品の場合は画像の圧縮はできませんので、手順Bをお試しください。
A.画像を圧縮する方法
本製品の[顧客カード]などでは画像を登録できます。この画像は参照元のデータサイズのまま本製品に取り込まれるため、本製品のデータサイズはそのまま増加します。
この設定ではその画像を圧縮することができますので、本製品のデータサイズを総じて小さくすることができます。
圧縮率をドロップダウンリストから設定し、「設定」ボタンをクリックすると、すでに登録されている画像データを一括で圧縮処理できます。
1.ダイレクトメニューの「ファイル」-「環境設定」を開きます。
2.「画像の圧縮率(V)」で任意の圧縮率を選択して[設定(F12)]ボタンをクリックします。
※圧縮処理を行った画像は元に戻すことができません。この処理を行う前に必ずバックアップを行ってください。(例 圧縮率を0%→60%→0%のように変更しても、60%から0%に戻すことはできず、60%のままになります)
※圧縮率を大きくするほど画像のデータサイズは小さくなりますが、それにともなって画質も低下します。
※参照元の画像ファイルは変更されません。
B.画像の解像度(ピクセル)を変更する方法
■解像度(ピクセル)とは
画像の大きさをあらわす時に「800×600ピクセル」といったような記載をします。
パソコンで画像を表示する場合、画像は小さな四角形の集まりで構成されています。
この四角のことを「ピクセル」といいます。
例えば、上記写真の「大きさ 512×568」というのは、横に512個、縦に568個のピクセルが並んでいることを表しています。
このピクセル一つ一つに色がついており、それが組み合わさることで、モザイクのように画像を描写しています。
ア.ペイントを使った解像度(ピクセル)の変更
Windowsに標準で搭載されている「ペイント」を使って解像度(ピクセル)を変更する方法です。
例として解像度(ピクセル)が「512×568」となっている画像を半分の解像度(ピクセル)に変更します。
※19シリーズ以降では、Windows 8、Windows XPは動作保証外OSとなります(Windows 8.1は動作保証対象)。
1.「スタート」-「すべてのプログラム」-「アクセサリ」から「ペイント」を起動します。
※Windows10の場合は、「スタート」-「すべてのアプリ」-「Windowsアクセサリ」から「ペイント」を起動します。
※Windows8.1/8の場合は、スタート画面の状態で「タイルの無い場所を右クリック」-「下向矢印(またはすべてのアプリ)」-「Windowsアクセサリ内」の「ペイント」を起動します。
2.画面左上のアイコンをクリックして、「開く」をクリックします。 その後「開く」画面が表示されますので、解像度(ピクセル)を変更したい画像を指定します。
3.画像が表示されましたら、下記のアイコン(サイズ変更と傾斜)をクリックします。
4.「サイズ変更と傾斜」画面が表示されますので変更したいサイズを指定して[OK]ボタンをクリックします。
※「サイズ変更」では『パーセント』か『ピクセル』での変更ができます。
パーセント = 画像サイズの拡大・縮小比率を指定します。
ピクセル = 画像のピクセル数を指定します。
縦横比を維持する = 自動的に現在の縦横比に合わせた調整を行います。
ここでは256×284にすることにします。
「縦横比を維持する」としているため「水平方向」に『256』を入力すると、自動的に「垂直方向」が『284』になります。
5.下記のアイコンをクリックして上書き保存します。
※上書き保存をしたくない場合は、手順2のアイコンをクリックして「名前を付けて保存」を選んでください。
6.「ペイント」を終了し、画像の解像度(ピクセル)が変わっていることを確認してください。
イ.解像度(ピクセル)による容量(サイズ)の違い
冒頭でも説明したとおり、jpg形式の画像を指定しても、データベースにはbmp形式で保存されるため、元の画像の容量(サイズ)よりも大きい容量(サイズ)で保存されます。
例として、jpg形式で『91 KB』の画像を顧客王に登録して、増えるデータ容量(サイズ)を確認します。
※同じ画像をbmp形式で用意してみると「サイズ」は『852 KB』となります。
1.顧客王を起動し、ダイレクトメニューの「ファイル」-「データ管理」を開き、現在のデータの容量(サイズ)を確認します。 下記のデータでは『41,464KB』となっています。
2.ダイレクトメニューの「顧客管理」-「顧客カード」で、上記jpg形式の画像ファイルを選択して登録します。
3.再度、ダイレクトメニューの「ファイル」-「データ管理」を開き、現在のデータの容量(サイズ)を確認します。 「サイズ」が『42,752KB』になっています。
画像登録前と後で42,752KB - 41,464KB = 1,288KB増えていることになります。
元々のjpg形式の画像は91KBなので約14倍の容量(サイズ)ということになります。
なお、bmp形式の画像の容量(サイズ)『852 KB』と顧客王上で増えた容量(サイズ)『1,288KB』が異なるのは、顧客王では登録時に付加情報が加わるためです。
顧客王上で画像を表示できる範囲はそれほど大きくありませんので、ある程度の解像度(ピクセル)でも問題なく表示はされます。
快適に運用するためにも画像の解像度(ピクセル)を小さく変更してから登録されることをお勧めします。
<注意>
元々の画像の解像度(ピクセル)が大きいほどbmp形式化したときに容量(サイズ)は増えることになります。
最近のデジタルカメラなどで撮影した画像では「4320×3240」などの高解像度で作成されることがほとんどです。
そのため解像度(ピクセル)を変えずに顧客王で登録してしまうと、データベースの領域を圧迫し早々にデータベースの上限サイズに達してしまう可能性がありますのでご注意ください。