以下の理由から、「介護保険第2号被保険者に該当する場合」の健康保険料が、協会けんぽ発行の保険料額表の金額と、給料王で計算した「健康保険」「介護保険」の合計金額で、1円合わない場合があります。
<概要>
・協会けんぽの計算方法
標準報酬月額×「健康保険料率+介護保険料率」
・給料王の計算方法
標準報酬月額×健康保険料率+標準報酬月額×介護保険料率
(健康保険料と介護保険料をそれぞれ計算しています。)
<端数が発生する場合の計算例>
例:健康保険料率が49.550/1000、介護保険料率が8.250/1000の場合で、11等級(標準月額142,000円)
A.協会けんぽでの計算
介護保険第2号被保険者に該当する場合の率は、11.56%ですが、こちらを会社と従業員で折半しますので、11.56÷2=「5.78%」を、標準報酬月額に掛けて計算します。
142,000×(5.78)÷100=8,207.6
B.給料王での計算
給料王では、健康保険率と介護保険率を別々に計算します。また、率は1/1000の表示になります。
健康保険料額:142,000×49.550(健康保険料率)÷1,000
=7,036.1・・・a
介護保険料額:142,000×8.250(介護保険料率)÷1,000
=1,171.5・・・b
aとbとそれぞれ端数調整を行います。
a・・・7,036.1≒7,036(50銭以下切り捨て/50銭1厘以上切り上げ)
b・・・1,171.5≒1,171(50銭以下切り捨て/50銭1厘以上切り上げ)
a(7,036)+b(1,171)=8,207
となり、協会けんぽの数字と1円差が生じます。このような場合に、下記操作手順にて、調整を行ってください。
<操作手順>
1.「設定」→「給与規定」を開きます。
2.[端数処理]タブをクリックし、現在の設定を確認し[設定]ボタンをクリックします。
3.「給与」→「給与データ入力(台帳形式/一覧形式)」を開きます。
(ア)初期値の[介護保険で端数を調整]の場合は、介護保険料額で端数が調整され、例では「1,172」となり「健康保険+介護保険」の数字は、協会けんぽの金額と一致します。
(イ)[健康保険で端数を調整]を選択した場合は、健康保険料額で端数が調整され、例では「7,037」となり、「健康保険+介護保険」の数字は、協会けんぽの金額と一致します。
(ウ)「健康保険」「介護保険」の合計値での端数調整ではなく、それぞれの保険料の端数処理をする場合は、[端数調整しない]を選択します。
※「健康保険」「介護保険」ともに、「給与規定」で設定された「健康保険」「介護保険」の端数をそれぞれ処理する場合は、こちらを選択します。
例:「健康保険」「介護保険」の端数処理が「50銭以下切り捨て/50銭1厘以上切り上げ」の場合
それぞれの端数処理を行っていますので、協会けんぽの数字と1円差が生じます。協会けんぽではなく組合等の場合は、組合の金額をご確認いただき、端数調整の処理を行ってください。