「在庫一覧表」画面の「単価」についてご案内致します。
ダイレクトメニューの「在庫管理」-「在庫一覧表」から、以下の「在庫一覧表 条件指定」画面で指定した「表示基準日」から過去1ヶ月の在庫状況を集計単位ごとに一覧表示できます。例えば、「表示基準日」を「XXXX/10/31」と指定した場合、「XXXX/10/01~XXXX/10/31」が集計対象となります。また、『前回の棚卸調整日翌日を集計開始日とする』にチェックを付けた場合、集計対象は前回棚卸調整日の翌日から「表示基準日」までとなります。
なお、在庫評価法が「標準原価」以外で、倉庫別の在庫管理を行っている場合、「単価」を表示させるには「集計単位1~3」のいずれかに『倉庫別』の条件を指定する必要があります。
条件を指定して[開始(F12)]ボタンをクリックする事で「在庫一覧表」画面が表示されます。
「在庫一覧表」画面の「金額」は「数量×単価」で計算され、このときの「単価」は「商品登録」の「在庫」タブの「在庫評価法」の設定により表示されます。「在庫評価法」は「標準原価」、「最終仕入原価」、「月別総平均」から設定できます。
1.「標準原価」について
「単価」には「商品登録」画面「価格」タブの「標準仕入値」の金額が反映されます。
「在庫一覧表」で確認をすると「繰越単価」、「受入単価」、「払出単価」、「残高単価」の欄にそれぞれ「標準仕入値」の金額が反映されます。
2.「最終仕入原価」について
「最終仕入原価」は、「在庫一覧表」の対象期間の最後の仕入伝票の仕入値が反映されます。
例えば、09/09に単価70円、09/21に単価40円の仕入伝票があり、09/30に棚卸処理をしている場合、「在庫一覧表」画面で「表示基準日」を09/30に設定して集計すると、対象期間が「09/01~09/30」となり、この期間の最後の仕入伝票は09/21なので、「受入単価」、「払出単価」、「残高単価」のそれぞれに単価40円という情報が反映されます。
「表示基準日」を09/10に設定した場合、対象期間が「08/11~09/10」となり、この間の最後の仕入伝票は09/09なので、「受入単価」、「払出単価」、「残高単価」のそれぞれに単価70円という情報が反映されます。
3.「月別総平均」について
「月別総平均」は、「在庫一覧表」画面の対象期間において「月別総平均原価」が求められ、「在庫一覧表」画面の「単価」に表示されます。
「月別総平均原価」 は次の計算式で求められます。
月別総平均原価=(A+B+C+D)/(E+F+G+H)
A=最新の棚卸の基準日在庫評価額
B=棚卸対象期間の仕入金額
C=棚卸対象期間の売上返品の原価金額
D=棚卸対象期間の組立商品受入金額
E=最新の棚卸の実地在庫数
F=棚卸対象期間の仕入数
G=棚卸対象期間の売上返品数
H=棚卸対象期間の組立商品受入数
例えば、「商品登録」画面で以下のような条件で商品登録します。
「繰越基準日」:09/30 「繰越数」:10個 「基準日原単価」:\100
(ア)仕入・売上返品・組立商品受入や棚卸調整を行う前の月別総平均原価は、繰越数10個 × 基準日原単価\100 ÷ 10 = \100(10×100=\1000は、計算式のAにあたる金額です)
(イ)10/02に仕入伝票が発生 仕入:10個 単価:105 (10×105=\1050は、計算式のBにあたる金額です)
(ウ)10/11に売上返品伝票が発生 返品:10個 原単価:100 (10×100=\1000は、計算式のCにあたる金額です)
「在庫一覧表」画面で「表示基準日」を10/31に設定して集計した場合、10/01~10/31の期間で集計されますので、(ア)~(ウ)を集計対象として「月別総平均原価」は101.66円となり、「受入単価」、「払出単価」、「残高単価」にそれぞれ反映されます。
「表示基準日」が10/10の場合、「09/11~10/10」の期間で集計され、(ア)~(イ)までが集計対象となります。
{1000(A)+1050(B) } ÷ 20 = \102.50
「月別総平均原価」は102.50円となり、「受入単価」、「払出単価」、「残高単価」にそれぞれ反映されます。