これまでの請求書発行時は、消費税に1円未満の端数処理が生じる場合の決まりはありませんでしたが、インボイス制度では、「税率ごとに合計した対価の額に税率を乗じて消費税額を算出」と端数処理の決まりが定められたため、税率ごとの合計額に対して端数処理は1回までとなります。
そのため「明細ごと」に端数処理を行っている場合は、計算方法の見直しが必要となります。
販売王では取引先ごとに「税計算タイミング」の項目を「明細ごと」「伝票ごと」「締め時一括」の3つから選択することができますが、
・伝票単位で発行する納品書や請求書をインボイスとする場合は「伝票ごと」
・締め日ごとに発行する請求書をインボイスとする場合は「締め時一括」
上記の税計算タイミングに変更する必要があります。
「得意先登録」に登録されている得意先の「税計算タイミング」を一括で変更する場合は、以下の操作方法をお試しください。
※以下の操作の前に必ずバックアップを行ってください。
データのバックアップ方法につきましては、こちらをご参照ください。
※税計算タイミングの変更は、得意先の請求締切後、売上伝票が1件も登録されていない状態(該当の得意先に未請求の売上伝票が1件もない状態)であれば、「税計算タイミング」の変更が可能です。
そのため、締めグループごとの一括変更をお勧めいたします。
あらかじめ締め処理を行っていない場合は以下のQ&Aをご確認ください。
・締日請求得意先の場合はQ.税計算タイミング・税端数処理の変更が出来ない場合の対処法
・随時請求得意先の場合はQ.随時請求得意先の税計算タイミング・税端数処理の変更が出来ない場合の対処法
<操作方法>
1.ダイレクトメニューの「台帳」→「得意先登録」を開き、画面上部の「検索」ボタンをクリックして条件を指定します。
2.例として今回は、締めグループごとに税計算タイミングを一括で変更する方法をご案内します。
締めグループを指定するため、「詳細条件」ボタンをクリックします。
3.「得意先検索詳細条件指定」画面が表示されますので、「請求締めグループ」の▼ボタンより
税計算タイミングを変更したい締めグループを指定し、「設定」ボタンをクリックします。
※今回は「末日締め」を選択します。
※「税計算タイミング」も指定することができます。
4.「得意先検索詳細条件指定」画面の、[詳細条件]が太文字になっていることを確認し、[開始]をクリックします。
※詳細条件が正しく設定できていないと太文字になりません。
5.末日締めの得意先だけが画面に表示されましたら、画面左上の「インボイス設定」ボタンをクリックし「税計算タイミング設定」をクリックします。
6.「インボイス設定 税計算タイミング設定」画面が表示されます。
■インボイス発行条件は以下をご参照ください。
※表中の「インボイス発行要件を満たしません」は、「発行帳票における税計算が1回にならない」を意味しています。
「販売王におけるインボイス発行条件はこちら」からも、ご確認いただけます。
7.税計算タイミングを変更したい得意先の「選択」欄にチェックが入っていることを確認します。
※「設定変更」欄が不可(赤文字)となっている得意先は「選択」欄のチェックは入りません。
8.「税計算タイミング 変更後の設定」欄の▼より「伝票ごと」または「締め時一括」を選択します。
※今回は「締め時一括」を選択します。
9.[一括変更]ボタンをクリックします。
10.「選択した得意先の税計算タイミングを、「締め時一括」に変更します。よろしいですか?」というメッセージは[はい]をクリックします。
以下の画面が表示される場合は、こちらをクリックして対処法を行って下さい。
11.「税計算タイミング変更処理が完了しました。」は[OK]をクリックします。
12.以下のようなメモ帳が表示されます。
正常に取り込みが出来た場合は、[処理結果正常]と表示され、変更された内容が記載されます。
※[処理結果フォルダーを開く]からも処理結果を確認することが出来ます。
クリックすると「Invoice TaxTiming」のフォルダーが開きます。
メモ帳をクリックして内容をご確認ください。
13.一括変更後の結果が表示されます。
「税計算タイミング」が変更後の設定に変更されていることをご確認ください。