ここで説明する出荷伝票は、JA・市場出荷向けの出荷・売上伝票です。台帳登録で登録したデータを使って、仕向先ごとに伝票を入力していきます。入力できる伝票の種類は次のとおりです。
<操作手順>
競売 :市場出荷やJA共選出荷の場合に仕切伝票(精算書)の内容を入力します。
掛売 :小売店、契約メーカーなどに掛売する場合に入力します。※
小売 :掛売せず、販売と同時に入金される場合に入力します。※
出荷 :この伝票は金額を入力しません。市場に出荷した数量を入力します。出荷伝票を入力することによって、出荷した数量と精算後の数量を比較することができます。
(※この小売・掛売伝票については簡易的な伝票入力ですので、伝票の印刷や売掛管理、請求書の発行を行いたい場合は、「売上伝票入力」で行ってください。この「出荷伝票」で入力した伝票と「売上伝票入力」とは連動しません)
また、出荷伝票のデータを「農業簿記」の仕訳データとして転送したり、JAの販売データ(テキストファイル)を出荷伝票に取り込むことができます。
1.メニューより「委託販売」-「出荷伝票入力」をクリックします。
■出荷伝票入力を行う前に、明細項目の設定などいくつかの設定を行います。
【明細項目を設定する】
出荷伝票の明細項目を自由に設定することができます。
①メニューバーから「ツール」-「オプション」を選択します。
②「入力明細」タブを選択し、「伝票種類」のドロップダウンリストから、設定したい伝票の種類を選択します。
③「明細項目」のリストで、入力したい項目名にチェックを入れて、[OK]をクリックします。
なお、ここで「品名」「ほ場」をOFFにした場合は、ヘッダ部から1伝票全体の「品目」「ほ場」を入力することになります。
【数量×単価の端数処理の設定】
①メニューバーから「ツール」-「オプション」を選択します。
②「会計」のタブを選択し、「数量×単価の端数処理」のドロップダウンリストから、設定したい処理方法(切り捨て、切り上げ、四捨五入)を選択します。
③[OK]をクリックします。
2.ヘッダ部を入力します。
①伝票No.を入力します。初期表示は、使われていない最も大きいNoが表示されます。
変更したい場合は、直接キーボードから入力します。
伝票No.は半角10桁まで入力できます。
②仕向先を指定します。どの「仕向先」に対する伝票なのかをドロップダウンリストから選択します。「仕向先」を必ず選択してください。選択しないとその伝票は登録できません。
③伝票日付を指定します。▼をクリックするとカレンダーが表示されます。日をクリックして指定します(直接キーボードから日付を入力することもできます)。
④伝票種類を選択します。伝票種類をドロップダウンリストから選択します。「競売」「掛売」「小売」「出荷」から選択します。
*「掛売」「小売」を選択した場合は、明細の一番左の項目が自動的に「区分」に変わります。
⑤消費税率を指定します。消費税率をドロップダウンリストから選択します。
税無、5%、3%から選択します。
この税率は、売上にかかる消費税と控除にかかる消費税の両方に影響します。
①から⑤の入力で、このように入力されます。
⑥品目を指定します。どの「品目」を販売した時の伝票なのかを、ドロップダウンリストから選択します。
⑦ほ場を指定します。どの「ほ場」でとれた品目であるのかを、ドロップダウンリストから選択します。この欄は必ずしも選択する必要はありません。
⑧買参人を指定します。どの「買参人」が購入した品目であるのかを、ドロップダウンリストから選択します。必ずしも選択する必要はありません。
⑨請求日を指定します。伝票種類が「掛売」のときのみ指定できます。
▼をクリックするとカレンダーが表示されます。日をクリックして指定します(直接キーボードから日付を入力することもできます)。
⑩発送日を指定します。伝票種類が「掛売」「出荷」のときのみ指定できます。
▼をクリックするとカレンダーが表示されます。日をクリックして指定します(直接キーボードから日付を入力することもできます)。
⑪必要であれば、付箋をつけます。付箋をつけたい場合は、チェックをつけます。
検索時に付箋あり/なしの条件で検索することができます
3.明細を入力します。明細欄を入力するには、台帳の一覧から目的の項目を選択します。
伝票種類によって表示される明細項目は異なります。
競売伝票の場合は、以下のような明細項目になります。
ここでは競売伝票の場合の明細項目を例に入力してみます。
品名、等級、規格を選択し、明細欄に入力していきます。
①明細の「品名」欄にカーソルをおき、台帳の一覧で目的の品目をダブルクリックします。
ここでは「トマト」を選択しました。
②「品名」には「トマト」が入力され、カーソルは次の項目「等級」へ移動します。
同じように台帳の一覧で等級をダブルクリックします。ここでは、「秀」を選択しました。
③明細の「等級」欄に「秀」が入力され、カーソルは自動的に次の「規格」に移動します。
「規格」も同じ要領で入力します。ここでは、「3L」を選択しました。
④「数量」をキーボードから入力し、Enterキーを押します。「単価」の欄にカーソルが移動します。同じ要領で「単価」を入力し、Enterキーを押すと、カーソルが「金額」に移り、数量×単価の値が自動的に入ります。
⑤伝票種類が「掛売」「小売」「出荷」の場合は、[登録]ボタンで登録終了です。
4.伝票種類で「競売」を選択した場合は、明細を入力したら最後に控除精算欄を確認します。
・「控除金額」は売上合計額から自動計算され表示されます。
・「消費税」は仕向先台帳で登録した条件にしたがって控除金額から自動計算され表示されます。
【控除金額、消費税を変更する場合】
・「控除金額」「消費税」を変更したい場合は、その欄にカーソルを置き、キーボードから入力できます。
・「控除金額」「消費税」を変更した場合は、精算金額が自動的に再計算されます。
・「編集」-「精算金額の再計算」を行うと、変更した「控除金額」や「消費税」は自動計算されて元に戻ります。
【控除項目を変更する場合】
「控除項目」や「率・単価」、「消費税」の設定などを変更したい場合は、「台帳を開く」を起動し、仕向先台帳で登録した控除項目を変更します。