「減価償却費仕訳作成」にて、「資産台帳」→「減価償却資産登録」に登録されている固定資産の当期減価償却費の仕訳を自動作成することができます。
<操作手順>
1.「決算」→「自動仕訳」→「減価償却費仕訳作成」を開きます。
※「減価償却資産登録」の画面が表示された場合は、右上の[仕訳作成]ボタンをクリックします。
2.〔仕訳作成〕タブにて、作成する条件を選びます。
(a)作成方法
◆年間合計を作成する
減価償却費の年間合計額を決算日の日付(決算取引)で作成する場合に選択します(※通常はこちらを選択します)。
◆月別に作成する
減価償却費を月割計算し、月ごとに作成する場合に選択します。この場合、作成する月の範囲を指定します。(月別に減価償却費を作成した場合、仕訳の二重作成を防ぐため当会計年度内では「年間合計を作成する」にて作成が行えません)
(b)償却費計上方法について
◆直接法
固定資産科目から直接減価償却費を差し引く方法です(個人事業の方は、通常はこちらを選択します)。
◆間接法
固定資産科目から直接減価償却費を差し引かず、「減価償却累計額」科目を設け、そこに減価償却費を累計していく方法です。
※「減価償却累計額」科目がない場合は、「初期」→「基本」→「勘定科目設定」にて作成してください。
(c)作成対象
◆減価償却費の仕訳を作成する
減価償却費の仕訳伝票を作成する場合にチェックを付けます。このチェックは必ず付けてください。
◆一括償却資産の仕訳を作成する
一括償却資産がある場合にチェックを付けます。
○新規取得・・・期中に新規取得した一括償却資産があり、「新規に購入した」という仕訳伝票を作成する場合にチェックを付けます。
「帳簿」画面にて既に新規取得の仕訳伝票を手入力している場合は、二重仕訳の原因になりますのでチェックを外してください。
○減価償却費・・・一括償却資産の減価償却費を作成する場合にチェックを付けます。
一括償却資産がある場合、このチェックは必ず付けてください。
◆新規取得資産の仕訳を作成する
期中に新規取得した固定資産があり、「新規に購入した」という仕訳伝票を作成する場合にチェックを付けます。
「帳簿」画面にて既に新規取得の仕訳伝票を手入力している場合は、二重仕訳の原因になりますのでチェックを外してください。
◆圧縮損の仕訳を作成する
期中に圧縮記帳された減価償却資産があり、「圧縮した」という仕訳伝票を作成する場合にチェックを付けます。
◆交付金等の受け取り仕訳を作成する
期中に減価償却資産購入のため交付金等を受け取った場合で、受け取り仕訳を作成する場合にチェックを付けます。
「帳簿」画面にて既に交付金等の受け取りの仕訳を手入力している場合は、二重仕訳の原因になりますのでチェックを外してください。
◆売却除却損益の仕訳を作成する
期中に売却または除却した資産があり、「売却・除却した」という仕訳伝票を作成する場合にチェックを付けます。
(d)資産の選択
◆一般の資産の仕訳を作成する
減価償却資産登録画面の一般タブに表示されている資産の仕訳を作成する場合はONにします。
◆牛馬の資産の仕訳を作成する
減価償却資産登録画面の牛馬タブに表示されている資産の仕訳を作成する場合はONにします。
◆果樹の資産の仕訳を作成する
減価償却資産登録画面の果樹タブに表示されている資産の仕訳を作成する場合はONにします。
3.〔勘定科目設定〕タブを開き、仕訳作成時の相手科目を設定します。
勘定科目に補助科目を設定している場合は、補助科目まで設定する必要があります。
※※ ご注意ください ※※ ~個人事業者の場合~
固定資産を売却したときの売却損益は、固定資産が個人の財産であることや事業の収入ではないことから、事業の収入や経費には含めません(確定申告のときに「譲渡所得」として申告します)。
「売却損の場合の科目」には「事業主貸」を、「売却益の場合の科目」には「事業主借」をそれぞれ設定します。
4.上記2.の「償却費計上方法」で「間接法」の選択をした場合は〔償却累計額科目設定〕タブを開き、減価償却累計額の勘定科目を指定します。
5.上記2.~4.の設定が完了したら[作成開始]ボタンをクリックします。
これにより、減価償却費の仕訳が自動作成されます。
※下図は直接法で仕訳作成した場合の例です。
※※ ご注意ください ※※
農業簿記では、仕訳が二重に作成されないよう、自動作成済みの資産がある場合、以下のメッセージが表示されます([OK]をクリックしても作成されません)。
再度作成しなおす場合は、〔仕訳作成〕タブ右下「仕訳作成時の動作」の[前回の仕訳を削除して再作成する]にチェックを入れて、[作成開始]ボタンをクリックしてください。
<こんなときは>
「仕訳再作成時の動作」の[前回の仕訳を削除して再作成する]の欄にチェックをいれて[作成開始]をクリックしたら、下記の確認画面が表示された。
「仕訳再作成時の動作」の[前回の仕訳を削除して再作成する]欄の機能は、農業簿記11 バージョン11.02.00 より追加されたものです。
以前のバージョンをお使いの場合や、前のバージョンで「減価償却費仕訳作成」を行っていた場合は、一度作成した仕訳を削除し、再度、減価償却費仕訳作成をし直す必要があります。 こちら の操作手順を参照し行ってください。