減価償却資産集計表と該当資産の繰越額が合わない場合、今年度データで該当資産の繰越額(期首残高)が間違っているか、減価償却資産登録の期首帳簿価額の金額が間違っているかを確認し、誤っている方の金額を訂正してください。
※金額を訂正する際は、所轄の税務署または関与税理士様に、下記の訂正方法で問題がないかどうかを必ずご確認ください。
繰越金額の修正を行うのではなく、仕訳の入力にて修正を行うよう指示された場合は、下記の処理を行わず、指示通りに仕訳を作成してください。
※この作業を行う前に、念のため「データ管理」→「保存・復元」→「データ保存(バックアップ)」より、データのバックアップをお取りください。
<操作手順>
A.期首残高の訂正方法
※下記の操作は農業簿記11より搭載された機能を使用します。農業簿記10をお使いの方は、こちら をご覧ください。
1.「資産台帳」→「減価償却資産登録」を開きます。
2.画面右上の[比較表]ボタンをクリックします。
3.勘定科目ごとに「科目期首残高」と「資産期首帳簿価額」が並び、金額が一致していない科目は赤い文字で表示されます。
「科目期首残高」を、「資産期首帳簿価額」に合わせて修正したい場合は、その行をクリックして右上の[残高調整]ボタンをクリックします。
4.確認メッセージが表示されますので、[はい]ボタンをクリックします。
5.続いて、下記のメッセージが表示されます。
他にも「科目期首残高」の変更をしたい科目がある場合は[いいえ]をクリックし、同様に操作を行います。
「科目期首残高」の変更をしたい科目が他になければ、[はい]をクリックします。
6.自動的に「初期」→「基本」→「期首残高入力」の画面が開きます。
画面左上の〔分類〕欄が「資産」となっている状態で、画面を下の方にスクロール(移動)し、固定資産欄にある該当の固定資産科目を探します。
7.固定資産科目の「期首残高(借)」欄が修正後の金額になっていることをご確認ください。
もし訂正がありましたら、この画面で期首残高を直接手入力で変更することもできます。
※訂正する勘定科目に補助科目が設定されている場合は、補助科目ごとに金額訂正を行います。
※訂正する勘定科目が部門管理されている場合は、該当の固定資産科目をクリックして黒枠で囲み、画面右上の[部門]ボタンをクリックして表示される「部門別開始残高」画面で、部門ごとに設定済みの期首残高の金額を訂正します。
8.該当の固定資産科目の金額のみを訂正すると貸借差額が生じますので、その差額を他の科目で調整する必要があります。
一般的に、個人事業の場合は「資本の部」の「元入金」で調整します。
法人事業の場合は「純資産」の部の「繰越利益剰余金」で調整します。
<個人事業データの例>
貸借差額がプラスの場合は、「元入金」または「繰越利益剰余金」の期首残高に貸借差額を「加算」します。
貸借差額がマイナスの場合は、「元入金」または「繰越利益剰余金」の期首残高に貸借差額を「減算」します。
9.修正が終わりましたら、改めて、減価償却資産集計表と固定資産の繰越額が一致したかどうかをご確認ください。
B.減価償却資産登録の期首帳簿価額の訂正方法
1.「資産台帳」→「減価償却資産登録」を開きます。
2.該当資産を選択してダブルクリックするか、画面右上の[修正]ボタンをクリックします。
3.「減価償却資産 登録修正」画面が開きますので、〔詳細〕タブに切り替え、「期首帳簿価額」欄の金額を直接手入力にて訂正し、[登録]ボタンをクリックします。
4.修正が終わりましたら、改めて、減価償却資産集計表と固定資産の繰越額が一致したかどうかをご確認ください。
<注意点>
前年度データで減価償却資産集計表と該当資産の期末残高が合っているかどうかご確認ください。
いずれかの金額が誤ったままの状態で次年度更新を行った場合、作成された新年度データも誤った金額のまま繰り越されてしまいます。